ブックタイトル下関市安岡沖洋上風力発電プロジェクト　冬季調査結果報告書

概要

下関市安岡沖洋上風力発電プロジェクトのホームページです。環境影響調査の経過報告をご紹介いたします。

7.5.動物（海域に生息する動物）・植物（海域に生息する植物）7.5.1.底生生物(1) 調査方法底生生物については、スミスマッキンタイヤー型採泥器を用いて底質を採取し、1 mmメッシュ篩を用いて底生生物を篩い分けた。採取した試料は、ホルマリンで固定し、分析室にて種の同定を行った。調査地点は、対象事業実施区域内を含む合計5地点（St.1、St.7、St.10、St.12、St.13）とした。春季調査は、平成26年4月23日に行った。(2) 調査結果春季調査の底生生物調査結果を表 7.5.1に示す。出現種数は16～39種であり、環形動物の出現種数が多い傾向が見られた。個体数は35～144個体/0.1m 2であり、St.1およびSt.13では、環形動物が最も多く、他の地点では、環形動物と節足動物が多かった。湿重量は、0.26～3.38g/0.1m 2であった。なお、今回の調査では貴重種は確認されなかった。分類（門名）出現種数St.1St.7St.10St.12St.13刺胞動物00101紐形動物02112軟体動物04223環形動物1413221823星口動物01100節足動物171074棘皮動物00210脊索動物10000（種）合計1627392933刺胞動物00101個体数紐形動物057312軟体動物06464環形動物33364841122星口動物01600節足動物13551205棘皮動物00210脊索動物10000（個体/0.1m 2 )合計358311971144刺胞動物0.0%0.0%0.8%0.0%0.7%組個成体比数率()紐形動物0.0%6.0%5.9%4.2%8.3%軟体動物0.0%7.2%3.4%8.5%2.8%環形動物94.3%43.4%40.3%57.7%84.7%星口動物0.0%1.2%5.0%0.0%0.0%節足動物2.9%42.2%42.9%28.2%3.5%棘皮動物0.0%0.0%1.7%1.4%0.0%脊索動物2.9%0.0%0.0%0.0%0.0%(％)合計100.0%100.0%100.0%100.0%100.0%刺胞動物0.000.000.000.000.06紐形動物0.000.110.110.010.08湿軟体動物0.000.390.390.150.19重環形動物0.230.380.380.301.62量星口動物0.000.050.050.000.00節足動物0.000.180.180.151.43棘皮動物0.000.000.000.000.00脊索動物0.030.000.000.000.00(g/0.1m 2 )合計0.261.111.110.613.38主な出現種（個体数比率）環：Tharyx sp.節:カギスガメ節：Caprella属環：Notomastus属環：Pista属(17.1%）(17.1%）(18.5%）(16.9%）(18.8%）※環：Scoloplos属節：Caprella属環：Terebellides属節:節足動物(14.3%）(12.5%）(13.9%）環:環形動物環：Notomastus属環：タケフシゴカイ科注)湿重量の＋は重量0.01g以下表 7.5.1 底生生物調査結果(11.4%）(10.8%）調査状況（採泥）7.5.2.魚類、海産哺乳類(1) 調査方法魚類の調査方法は、現地の漁法（刺網：三枚網内網6.5cm 外網65.0cm）による採捕を行い、採捕した魚類は種の同定、全長、体長、個体数および湿重量について計測した。海産哺乳類調査は、鳥類の船舶トランセクトと同時に実施した。(2) 調査結果採捕試料（St.3）を写真7.5.1(1)～(3)、各地点の採捕結果を図7.5.1に示す。魚類ではマダイ、ヒラメ、コショウダイ、メバルなどの15種類、魚類以外ではコウイカ、マダコ、サザエの3種類が採捕された。各地点の合計湿重量は、St.3では約6kg/網、St.1およびSt.10では約4kg/網であった。種類別の平均湿重量については、魚類ではマダイ（写真7.5.1(2)）が最も大きく、次いでヒラメであった。また、魚類以外ではコウイカ（写真7.5.1(3)）が最も大きく、魚類以外の採補の大半を占めた。海産哺乳類は、2回（計6日）の調査を通じて、確認できなかった。湿重量g/網70006000500040003000200010000マダイヒラメコショウダイその他（魚類）コウイカその他（魚類以外）St.1St.3St.10調査地点図 7.5.1 魚類の採捕結果（湿重量）調査状況写真7.5.1(2) マダイ(魚類優占種）写真7.5.1(3) コウイカ（魚類以外優占概-8