ブックタイトル下関市安岡沖洋上風力発電プロジェクト 冬季調査結果報告書
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下関市安岡沖洋上風力発電プロジェクトのホームページです。事業計画について詳細をご紹介いたします。
()7.5.6.海藻草類(1)調査方法目視観察枠海藻草類は、目視観察および定量試料採取による調査を実施した。目視観察については、平均水面(以下MSL)を基準として、水深0~10mでは1m毎、水深12~20mでは2m毎に100cm×100cmの観察枠を設置し、枠内における海藻草類の種類別被度および底質状況を記録した。定量試料採取については、MSL±0m、-5m、-10m、-15m、-20mにおいて50cm×50cmの方形枠を設置し、枠内の大型海藻類を採取し、試料とした。採取し定量試料採取枠た試料は種類の同定、湿重量について分析した。(2)調査結果目視観察結果(測線S:来留見ノ瀬)を表7.5.6に示す。測線Sにおける海藻草類の分布状況については、MSL±0mではヒジキが被度40%、MSL-2mではエンドウモクが被度40%、MSL-3m~-4mではノコギリモクが被度70~75%、MSL-5m~-8m調査状況ではウスバノコギリモクが被度20~60%、MSL-9m~-12mではツルアラメが被度15~25%で優占していた(写真)。定量試料採取における大型海藻の優占種については、MSL±0mではヒジキ(平均湿重量350g/0.25 m2)、MSL-5mではエンドウモク(平均湿重量36g/0.25 m2)、MSL-10mではツルアラメ(平均湿重量18g/0.25 m2)であった。7.5.7.藻場(1)調査方法藻場調査は、目視観察等により実施した。海岸線から垂直方向に平均水面を起点とした100mの調査測線を設置し、測線距離10m毎に藻場構成種の種類別被度、底質状況を記録した。また、航空写真、有線式水中カメラなどを用いて、平面的な藻場の分布状況を確認し、藻場マップを作成した。(2)調査結果当該海域の平均的な藻場分布の模式図を図7.5.3に示調査状況す。当該海域の平均的な藻場構成種の鉛直分布は、MSL±0m付近ではヒジキ、MSL-2m~-4m付近ではタマハハキモク、MSL-2m~-6m付近ではノコギリモク、MSL-6m~-9m付近ではウスバノコギリモク、MSL-9m~-12m付近ではツルアラメが優占する。その他の藻場構成種として、エンドウモク、マメタワラ、クロメ、ワカメなどが分布していた(写真)。一方、平成25年8月~9月に発生した高水温により当該海域のアラメ群落が衰退したとの報告がなされている1)2)。本調査においてもアラメの分布は確認されなかった。藻場マップを図7.5.4に示す。藻場は「村崎ノ鼻」から「来留見ノ瀬」にかけての転石域、礫域を中心として分布が確認された。ヒジキ群落タマハハキモク群落表7.5.6海藻藻類の観察結果(測線S)【測線S】調査実施日:平成26年2月2日%基質区分大型海藻等観察水深(m)0123456789101214161820巨礫503015304030252010504040303030大礫405035405520206020204040505010小礫1020203052025206530202020203040砂++30+3030+5+++++3060泥+ヒジキ40タマハハキモク5イソモク5ノコギリモク1075701010510エンドウモク40520マメタワラ++5ツルアラメ++1525205ウスバノコギリモク60302040ワカメ10++注:基質区分は分布割合(%)、海藻は被度(%)を示す。また、「+」は被度5%未満を示す。MSL±0mMSL-5mMSL-10mMSL-15mMSL-20mヒジキノコギリモク群落ウスバノコギリモク群落ツルアラメ群落図7.5.3藻場分布の模式図タマハハキモクヒジキヤッコカンザシゴカイムラサキインコノコギリモクツルアラメ写真海藻草類の分布状況(測線S)(左:MSL±0m、中:MSL-3m、右:MSL-10m)写真主な藻場構成種の分布状況図7.5.4藻場マップ1)村瀬(2014):豊かな海第32号,(公社)全国豊かな海づくり推進協会.70p.2)『日刊みなと新聞』2013年10月24日:「山口県の日本海高水温で藻場異変」概-10